心臓リハビリ業務改善アプリ(令和9年度 上市予定・AMED 実用化研究)

タブレットの心リハモニター:複数の患者の脈拍と運動強度を一覧で表示

開発中の画面(氏名はダミー)。令和9年度に上市予定

監視型運動療法の「脈拍設定の把握・監視・強度判定・記録」を、アプリが引き受ける。

心臓リハビリテーションの運動療法では、医療スタッフが患者ごとに①中強度運動に対応する脈拍設定を把握し、②脈拍をリアルタイムに監視し、③それらをもとに随時運動強度を判定する必要があります。同時に見られる患者数には限りがあり、運動後の記録も手作業です。本アプリは、患者ごとに設定した目標脈拍をもとに運動強度を自動で判定し、タブレット1台で複数の患者を一覧できるようにし、運動後の記録は QR で電子カルテに転記できるようにします。AMED の実用化研究として開発し、令和9年度の上市を予定しています。

先行案内を希望する(無料)

こんな先生・施設に

  • 集団療法で、療法士1人が担当できる患者数を増やしたい
  • 患者ごとの脈拍設定の把握や強度判定の手作業を減らしたい
  • 運動記録の電子カルテへの転記に時間がかかっている
  • Borg 指数で管理している患者の目標脈拍を、実測をもとに決めたい
  • 退院後・外来リハビリ終了後の運動の継続に取り組みたい

院内での使い方

院内での使い方:医師の処方→療法士の入力→患者の運動→タブレットで監視→QRで電子カルテへ

  1. 医師が目標脈拍を処方:心肺運動負荷試験(CPX)などの結果から、中強度運動に対応する脈拍を設定します(例:125〜135回/分)
  2. 医療スタッフがアプリに入力:患者ごとに目標心拍の上限・下限、運動時間、セット数、休憩時間、エルゴメーター使用の有無を設定します
  3. 患者はスマホで確認:運動中、自分の脈拍と強度を画面で確認できます。目標に達していないときは青、目標内は緑、高すぎるときは赤の画面になり、音声・振動でも案内します
  4. 医療スタッフはタブレットで監視:全員の現在の脈拍と運動強度が、カードの背景色と文字色(青:低強度、緑:中強度、赤:高強度)で一目で分かります。運動中・休憩中・完了・中止の状態、セットの進行、中強度で運動できた時間も並びます。カードをタップすると、その患者の脈拍の推移グラフと運動設定を確認できます
  5. 運動後、QR で電子カルテへ:運動情報の要約を QR コードにし、バーコードリーダーで読み取るだけで電子カルテに転記できます

医療者向けの機能

運動サマリーの自動集計と QR 転記

日別記録とカルテ用 QR の画面

患者ごとに、目標脈拍の設定、運動時間、中強度以上で運動できた時間、平均・最大・最小脈拍、セットごとの記録を自動で集計します。カルテ用 QR をバーコードリーダーで読み取ると、要約がそのまま電子カルテに入力され、記録業務の負担を減らします。

Borg スケールでの強度管理をサポート

疲労度測定モード:Borg 13 になった瞬間の脈拍を記録

自覚的運動強度(Borg 指数)で管理している患者のために、至適な Borg(例:13「ややきつい」)のときの脈拍を記録するモードがあります。記録した脈拍は、目標脈拍の設定の参考にできます。

その他

  • 患者用アプリ:色・音声・振動によるガイド、セット間の休憩と体調確認の声かけ、運動後のサマリー表示。エルゴメーター使用時の設定に対応
  • 在宅での継続:退院後も同じ目標脈拍で自宅の運動を記録し、外来で確認できます
  • 特許出願中。国立循環器病研究センターと共同で特許出願中です

初期評価で確認できたこと

  • 被験者は、運動中に自己の脈拍をスマホ上で確認でき、医師が設定した脈拍をもとに運動強度を確認できた
  • 理学療法士は、タブレット上で被験者の脈拍・運動状況をリアルタイムに把握・管理できた

従来、療法士が患者ごとに行っていた「脈拍設定の把握・テレメトリーでの監視・強度判定」をアプリが代行することで、業務の大幅な軽減を見込んでいます。効果の大きさは、AMED 研究の中で医療機関とともに評価します。

研究開発の体制(AMED)

  • 事業:日本医療研究開発機構(AMED)「予防・健康づくりの社会実装に向けた研究開発基盤整備事業 ヘルスケアサービス実用化研究事業」(2026年度採択)
  • 課題名:「IoTウェアラブル連動型脈拍ベース運動支援アプリによる心臓リハビリ業務効率化と医療機関の収益増―心血管疾患の再発・重症化予防から職域生活習慣病予防への展開―」
  • 体制:研究開発代表者 国立循環器病研究センター 野口暉夫。分担:株式会社Doctock・福岡大学・熊本大学
  • 計画:医療機関での基礎的評価 → 在宅・地域・職域での実装可能性の評価 → 制度化に向けたエビデンスの蓄積(2026年度〜2028年度)。令和9年度(2027年度)に医療機関向けに上市予定

開発の根拠

  • 同じ脈拍管理の考え方による地域の運動プログラム「ハートフィット」(心疾患・予備軍の高齢者、月2回×3か月)で、6分間歩行距離が平均472m→513m(+41m、p<0.05、n=9)。在宅心臓リハビリの報告と遜色のない改善幅です(2026年6月 日本循環器学会 第280回関東甲信越地方会で発表。詳細
  • 設計者は循環器専門医・心臓リハビリテーション指導士で、国立循環器病研究センター非常勤医師、日本心臓リハビリテーション学会 評議員・診療報酬対策委員。心臓リハビリの臨床と制度の両方を知ったうえで設計しています
  • 国立循環器病研究センター発ベンチャー(全国5社目)

導入のご案内(令和9年度 上市予定)

医療機関向けのサービスとして、令和9年度の提供開始を予定しています。ご関心のある施設には、上市に先立ってご案内し、院内の運用設計(心臓リハビリの体制・ウェアラブルの用意・電子カルテとの連携)を一緒に進めます。

  • 対象:心大血管疾患リハビリテーションを実施している病院・クリニック
  • 提供形態・費用:上市時にご案内します(施設単位の利用契約を予定)
  • 心臓リハビリの施設基準・算定要件の確認個別指導・適時調査 対策支援室でも支援します

進め方

  1. お問い合わせフォームから「心リハアプリ 先行案内希望」とご連絡ください
  2. ご相談(オンライン):施設の心臓リハビリの体制と課題を伺い、デモをご覧いただきます
  3. 上市時にご案内 → 院内運用の設計 → 導入

先行案内を希望する(無料)

※ 本アプリは医療機器ではなく、診断・治療の判断は医師が行います。画面は開発中のもので、氏名はダミーです。研究開発中のため、機能・提供形態・上市時期は変更されることがあります。保険診療上の位置づけは、研究の中で制度化を目指しています。