心臓病などの生活習慣病を抱える方々にとって、日常的な健康管理は非常に重要です。中でも安静時脈拍は、健康状態を示す重要な指標の一つとされています。本記事では、安静時脈拍とは何か、その正しい測り方、さらにはその数値が示す可能性について詳しく解説します。
安静時脈拍とは?正常値は?
安静時脈拍とは、完全な休息状態にある時の心拍数のことを指します。一般的に健康な成人では、分あたり60〜100回が正常値とされています【1】。年齢によっては、この範囲が異なることもありますが、健康状態を維持する上で重要な指標です。一般に心拍数は年齢と共にわずかに減少する傾向にあると考えられていますが、個人差が大きいため、自分の「正常」を知ることが重要です。
安静時脈拍の測り方。安静にするとは具体的には?
安静時脈拍を正確に測定するには、測定前に少なくとも5分間は静かに座ったり横になったりして体を落ち着かせる必要があります。
自分で脈を測る場合、一般的には15秒間で脈を数え、その数を4倍することで1分間の脈拍数を求めます。これは、手首の内側や首の側面などで脈を感じ取りやすい場所で行うことができます。手首で脈を測るやり方は、以下です。
自宅で血圧を測っている方は、その際に脈拍が提示されるのでその値を使用することができます。
スマートウォッチを使用している方は、睡眠時を含めて1日中装着していると安静時脈拍を提示してくれます。便利な世の中になりました。
安静時脈拍が高いと寿命が短い?
複数の研究によると、高い安静時脈拍は心血管疾患のリスク増加と関連しており、それが寿命への影響につながる可能性があります【2】【3】。
特に、安静時脈拍が分あたり100回を頻繁に超える場合、医師に相談することをお勧めします。
安静時脈拍が高いときは心不全のサインかもしれません。
安静時脈拍の数値が異常に高い場合、それは心不全やその他の心臓疾患の兆候である可能性があります。特に、数日もしくは1,2週間程度で安静時脈拍に大きな変化が見られた場合は、心臓が悲鳴を上げているサインかもしれません。
心臓が血液を体全体に送り出す力が弱くなると、1回の収縮で送り出せる血液の量が少なくなります。
そこで、より頻繁に拍動する事でそれを補おうとして、心拍数が増加します。
心不全の兆候があれば医療機関を受診することが重要です【4】。
早期にでる心不全の兆候については以下の記事も参考にしてください。
安静時脈拍を測るのは面倒ですか?この際瞑想の習慣もつければ一石二鳥ですよ!
日々の忙しさの中で、定期的に安静時脈拍を測定することは面倒に感じるかもしれません。しかし、この機会に瞑想の習慣を身につけることで、心拍数の管理と同時にストレスの軽減も図ることができます。瞑想は心拍数を安定させ、精神的な平穏をもたらすことが科学的に証明されています【5】。
まとめ
安静時脈拍は、健康状態を把握する上で欠かせない指標の一つです。正しい測り方を身につけ、自分の体を知ることで、より良い健康管理を行うことができます。また、瞑想をはじめとするリラクゼーション技術を取り入れることで、心身の健康をさらに促進することが可能です。安静時脈拍の管理を通じて、健康な生活を送りましょう。
出典:
- American Heart Association. “Understanding Your Heart Rate.”
- The Lancet. “Resting heart rate and the risk of cardiovascular disease, total cancer, and all-cause mortality – a systematic review and meta-analysis.”
- American Heart Association. “Tachycardia: Fast Heart Rate.”
- National Health Service (NHS). “High pulse rate: Causes and treatment.”
- National Center for Complementary and Integrative Health. “Meditation: In Depth.”
この記事は、医学的なアドバイスを提供するものではありません。健康に関する決定をする際は、
常に専門の医療提供者の意見を求めるようにしてください。