講演実績:「頑張り屋のあなたに知ってほしい“守る”技術」(NHK報道局)

講演概要

講演日: 2024年12月9日
場所: NHK報道局内セミナー(オフライン・オンライン併用)
参加者: NHK報道局全体(オンライン参加含む)、局内労務担当者がオフラインで参加。最大約1100人。
主催: NHK報道局
講師: 丸目 恭平(株式会社Doctock代表取締役、国立循環器病研究センター非常勤医師)

本セミナーは、働きすぎが心身に及ぼす影響について深く理解し、自己防衛や労務管理の改善を促すことを目的に開催されました。特に、報道局特有の長時間労働や不規則勤務による健康リスクを具体的なデータと専門的知見を交えて解説しました。オンラインで局全体が視聴できる形で実施され、労務担当者がリアルタイムで意見を交換する貴重な機会となりました。


講演内容

セミナーでは以下のトピックが詳しく説明されました:

  1. 過労で引き起こす怖い病気3選:
    • 心筋梗塞、心房細動、睡眠時無呼吸症候群など、長時間労働が引き金となる病気のリスクと発症メカニズムを紹介。
  2. 働きすぎが健康に与える影響:
    • 長時間労働と循環器疾患の因果関係についてエビデンスを交えながら解説。特に、社会的責任の大きさや労働時間が変化することなどリスクについて報道局特有のケースを取り上げました。
  3. 頑張りすぎを防ぐための対策:
    • アップルウォッチを活用した心房細動の早期発見例、短時間休憩法の有効性、適切な運動の強度について具体的なアドバイスを提供。
    • 心筋を例えに「畑と水路」のようなシンプルで効果的な伝え方を紹介。
  4. 心臓病からあなたを守るために:
    • 適度な運動習慣: WHOの推奨や、15分間の早歩きが心臓病予防に有効であると科学的データを基に説明しました。
    • 休憩法: 科学的に有効な休憩法に加えて、丸目が勤務医・国家公務員時代から実践している休憩法について共有しました。

アンケート結果

参加者の理解度の変化

セミナー前後で、以下の理解度や自信に大きな向上が見られました:

  • 「頑張り過ぎてしまう事が長期的には人生に悪影響になる可能性」についての理解度
    • セミナー前: 平均6.3点(10点満点)
    • セミナー後: 平均9.1点
  • 「頑張りすぎに気づける自信はつきましたか?」
    • ついた: 28名(82%)
    • ついていない:5名
    • 無回答:1名
  • 「頑張り過ぎているとき”に「休むように自分を説得する」自信は付きましたか?」
    • ついた: 25名(74%)
    • ついていない:8名
    • 無回答:1名

満足度

  • 平均満足度: 10点満点中8.8 点
  • 満足度分布:
    • 10点: 12名
    • 9点: 7名
    • 8点: 9名
    • 7点: 4名
    • 6点: 1名
    • 5点以下0名
  • 満足度: 100%(6点以上が満足)

参加者の声(抜粋)

特に良かった点:

  • 「リスクについて非常にわかりやすく解説していただきました。」
  • 「アップルウォッチを活用して健康を管理する提案が具体的で有益でした。」
  • 「過労による健康被害についてエビデンスを用いて説得力のある話が聞けました。」
  • 「医療器具を触る体験や、事例紹介で具体性が高かった。」
  • 「講師の選定」

改善点:

  • 「長時間労働の現状改善には制度設計が必要で、シフト改善など具体案をもっと知りたい。」
  • 「オンライン参加者にとって、実物のデモは少し伝わりづらかった。」
  • 「徹宵勤務のリスク軽減策をさらに詳しく聞きたい。」

感謝とお礼

この度は多くの方々にご参加いただき、誠にありがとうございました。本講演が、報道局の職員の皆さまにとって健康を守る意識を高める一助となれば幸いです。今後も、働く人々の健康を支える取り組みを続けてまいります。講演内容に関するご意見やご要望がございましたら、ぜひお聞かせください。