ずぼら栄養学

汁まで楽しむ減塩豚の角煮~【医師考案】時短家電を使った簡単で美味しい減塩料理:らくシオ②~

減塩食を簡単に作る事が出来ないかと悩んでいた医師が、

”食材をすべて鍋に入れてボタンを押せば料理ができる”

というホットクックの特徴に目を付けて、完ぺきな塩分計測により塩分濃度 0.6%の無駄な塩分が入っていない、減塩食料理を作る事に挑戦しています。

作る料理の塩分濃度を 0.6%で統一していれば、いろいろ組わせても、合計の重さが333g以内であれば、1食の塩分量は2g以内です。

らくシオのロジックは以下の通りです

塩分濃度 0.6%の美味しい食事を作る

0.6%の料理を好きな割合で組み合わせ、合計が333g以内になるようにする

塩分量は2g以内になる

式にしますと

らくシオの公式

333g(料理の重さの合計)x0.6%(塩分濃度)=2g(塩分量)

らくシオを使えば、時短で料理をしながら、貴方に自由で美味しい簡単な食事が戻ってくることでしょう

汁まで楽しむ減塩豚の角煮について

ホットクックと言えばのメニューの1つ、角煮。

ホットクックによる丁寧な低温料理でできるホロホロでジューシーな角煮は大人気です。

私も子供のころから角煮が大好物。甘くて濃ゆいたれがたまりません!白ごはんにつけると無限にご飯が進みます。

この魅惑の料理である角煮は、減塩料理から最も遠い存在の1つでしょうか。角煮が減塩で美味しく食べらたらすごくないですか?

なので、今回はそんな強敵角煮にらくシオで挑んでみました!

角煮 VS らくシオの火蓋が今、切られました。

食材

今回のレシピは以下のこちらのサイトを参考に塩分と砂糖の量だけ変更しています。

もともとは醤油・砂糖ともに大さじ5のところを、らくシオで塩分濃度0.6%にして減塩料理に仕上げます。

砂糖と醤油の割合はそろえた方がおいしいだろうと思い、そのように対応しました。

~4食分の食材~

<下茹で用>

・豚バラ肉(かたまり) 400~450g
・ゆで卵 4個
・長ねぎの青い部分 1本分
・生姜の薄切り 1/2片分
・水 1000ml

<角煮調理用>

・下茹でした豚バラ肉

・水 400ml
・酒 100ml
・にんにくの薄切り 少々
・生姜の薄切り 少々
・砂糖 大さじ5 → 大さじ2.5(醤油の量と同じにする)
・醤油 大さじ5 → 大さじ2.5具材の重さに合わせて塩分量を調整)

1人分の食材:400円

準備:5分

今回は生肉を切りますので、その前に野菜を全て切っておきます。

まずは、青ネギの青いの部分を切り出します。

白い部分を細く食べやすいサイズに切ります。

生姜、ニンニクは薄くスライスしておきます。

肉は5cm 程度のブロックに切ります。

<下茹で用の具材>をすべてうち鍋に入れたら準備完了です。

調理:30分 + 90分 + 5分

まずは、下茹でです。

ホットクック本体にセットして、「手動で作る→スープを作る→まぜない→時間約30分」を選んでスタートボタンを押します。

下茹で完了!

肉を取り分けます。

下茹で汁もうま味がたっぷりですが、バラの油が多く使い方は工夫がいるかもしれません。みそ汁に合わせるとおいしいかも。

ここからが、らくシオで独特なところ。

具材の重さを測って、0.6%の人がおいしく感じるちょうど良い塩分濃度にします。

今日は、塩分は醤油で調整します。

醤油での塩分濃度の調整は ”食材x3.5%”

醤油は主には薄口と濃口ですが、一般的には濃口醤油が使われることが多いので濃口を想定して解説します。

濃口醤油の塩分濃度は約17%です。

つまり100gあたり17gの食塩が入っています。

逆に言えば、食塩1gを入れるためには、濃口醤油は5.9g入れればいいわけです。

0.6gの塩分を入れれるためには、3.5gの濃口醤油が必要です。

よって、100gの食材の0.6%に当たる0.6gの塩分を入れるためには濃口醤油は食材の3.5%に当たる3.5g入れればいいのです。

下茹でしたバラ肉とショウガ・ニンニクをいれ、水と酒を加えます。合計809g

後入れする卵も重さを測っておきます。284g

合計1093gが食材の重さです。

これに対する3.5%の濃口醤油を加えます。

1093g x 0.035 = 38g 

大さじ一杯が15ml(=15g)ですので、大さじ約2.5杯分です。

砂糖も醤油の量に合わせて38gにしました。

参考にしたレスピの丁度半分の塩分と砂糖の量になります。

やっぱり角煮はらくシオの味付けでは薄すぎるのか!?不安がよぎります。

カテゴリーから「煮物→肉→豚の角煮」を選んでスタートボタンを押します。調理時間は90分です。その間に茹で卵を作っておきましょう。後は自由時間。

30分もすると部屋の中は豚肉と醤油の香ばしい匂いに包まれます。

90分調理した出来上がりがこちら。豚バラのうま味で汁にとろみがついています。

最後に、ゆで卵を投入し「手動で作る→煮詰める」を選んで、3~5分ほど加熱します。

蒸発による水分の減少で塩分濃度は上がらないのか?

今回は、調理時間も90分と長く、もともと水分量が多い料理ですので、調理中の蒸発による水分の減少が、塩分濃度への影響が大きいのではないかと懸念していました。

なので、どの程度水蒸気によって水分が逃げて重さが軽くなるのかを検証してみました。

結果は以下の写真の通り、敷物47gを含めて864g、つまり、817gまで軽くなっていました。

もともと1093gなので、25%減量した事になります。

塩分濃度は1.33倍になり0.6%から0.8%になった事になります。

ちょっと注意が必要ですね。

逆に、この料理でこれぐらいの変化ですので、もっと調理時間が短く、水分量も少ない料理については、出来上がった料理の塩分濃度も0.6%と見なして扱っても、大きな間違いはなさそうです。

実食

では、食事を盛りつけましょう。汁自体の塩分量も少ないので、汁もたっぷり入れるためお椀に盛る事にしました。

ここで、らくシオのポイントです。

塩分管理のために、食べる食事の量を測ります

今回は、183gでした。らくシオの基本は水蒸気で逃げた水分による塩分濃度の変化は無視できるとして、塩分濃度0.6% をかけますが、今回は塩分濃度が0.8%まで上がっている事を確認したため、0.8%をかけます。

183gx0.008 = 1.5g の塩分が入っているとわかります。

減塩角煮が見事完成です。後は味が薄くないかどうか。。

マル

お、おいしい。塩分・砂糖を半量にしても十分に味があります。ごはん1杯目はそのまま、2杯目はホロホロのお肉を箸でばらし、卵の黄身を汁に溶かして、ご飯にかけて汁まで残らずいただきました。らくシオの可能性を広める奇跡の1品になりました!

ソフィー

ホットクックの本領が発揮されていて、とてもおいしかったです。優しいお味で大人だけでなく子供たちも大喜びで食べました。無理なく減塩できるところがいいですね。

<評価>(参考:評価基準

おいしさ★★★★★
栄養バランス★★★
手軽さ★★
値段★★
総合★★★★

ホットクックだからこそ、ホロホロでしっかりと味が染みて仕上がりました。減塩だけど味は大満足!食材はタンパク質だけで、単体では栄養が偏りそうですので、栄養バランスは3点にしました。手軽さは2点ですね。調理時間中は待っていればよいのですが、やっぱり2段階調理はちょっと面倒です。とはいえ、味は本当においしく、知るまで飲み干しても塩分の取り過ぎにならないし、総合は4点にしました。来月にでも、また作りたい!

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