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【専門医解説】BNPの値、いくつになったら治療する?循環器内科医がわかりやすく解説!

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はじめに:BNPの値に不安を感じていませんか?

こんにちは。循環器専門医のまるです。
BNPの値が上がると、「これは治療が必要なの?」「もう危ない状態?」と不安になりますよね。
実際に、患者さんからも「いくつになったら治療すべきか?」というご質問をよくいただきます。

今回は、BNPの基準値や治療のタイミングについて、わかりやすくお話ししていきます。


1. BNPとは何か?

BNPとは、血液検査でわかる心臓の状態を示す数値です。
心臓の中の圧が高くなると、BNPの値も高くなります。これは、心不全が進行していたり、心臓に負担がかかり過ぎている時に見られる反応です。
つまり、BNPが高ければ高いほど、心臓の状態が悪い可能性があるということです。


2. BNPの値に治療基準はあるのか?

ここがよくある誤解のポイントですが、実は**「この値を超えたら治療する」という明確な基準は存在しません**。

BNPの値には個人差があり、腎臓の状態や他の疾患によっても変動します。
また、同じ心臓病でも人によってBNPの上がり方は異なります。
そのため、「BNPが〇〇以上だから治療」とは一概に言えないのです。

大切なのは自分のこれまでの値との比較です。これが治療判断のヒントになります。


3. 私たち専門医のBNPの見方

私が診療でBNPをどのように見ているか、具体的にお話しします。

  • 落ち着いていたBNPが上がってきた時
    → 心臓病が再燃しているサインかも?
  • 以前治療が必要だった時のBNPに近づいている時
    → 同じ状態が再び起きている可能性を疑います。
  • 今までで一番高いBNPになった時
    → これは要注意!何かしらの異常がある可能性が高いです。

こういった変化があれば、症状を確認し、レントゲン・心電図・心エコーなどで検査を行い、必要に応じて治療を開始します。


4. BNPを上げないためにできる生活習慣

BNPの値を安定させるためには、日常生活の見直しが重要です。
以下は、心不全を悪化させた原因として多かったものです。

  • 水分・塩分制限の不徹底
  • 感染症にかかること
  • 薬の飲み忘れ
  • 過労

つまり、あなたができることは:

  • 塩分の取りすぎを控える
  • 手洗いや換気で感染症対策をする
  • 薬は忘れずにしっかり飲む
  • 無理をしすぎない生活を送る

これらがBNPの上昇を防ぐための鍵となります。


5. 心臓に優しい運動について

「過労はダメ。でも運動はいいんですよ」
実は、心不全の方が適切な運動をすることでBNPの値が下がることがわかっています。

  • 有酸素運動を定期的に行うと、BNPが平均34%下がるというデータも。
  • 有酸素運動と筋トレの併用ではあまり変化が見られなかったため、BNPを下げるには有酸素運動が効果的と考えられます。

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7. まとめ

  • BNPには明確な治療基準はなく、あなた自身の過去の数値と症状の変化を見て判断します。
  • BNPを上げないためには、生活習慣の見直しと適切な運動が重要です。
  • 専門医の視点から、心臓にやさしい生活をサポートしていますので、今回の内容をぜひご活用ください。

これからも、心臓とうまく付き合いながら、安心して毎日を過ごしていきましょう。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。