このたびドックトック保険診療顧問(株式会社Doctock)では、ある保険医療機関の個別指導対策をご支援しました。事前準備から当日まで伴走し、結果として再指導を回避できましたので、ご報告いたします。
個別指導について
個別指導は、健康保険法等に基づき地方厚生局・都道府県が保険医療機関・保険医に対して行う指導です。新規に保険医療機関・保険薬局として指定された施設には、開業後概ね半年〜1年以内に、個別指導が実施されます(新規個別指導と言います)
注意したいのは、結果が「再指導」となった場合です。改めて指導を受け直すことになり、改善が確認できなければさらに指導が繰り返されたり、監査へ移行する確率が高まります。監査にまで進むと、戒告・注意といった措置にとどまらず、最悪の場合は保険医療機関の指定取消(いわゆる剥奪)など、行政処分に至る可能性も出てきます。保険診療ができなくなれば、医療機関の経営そのものを揺るがしかねません。
だからこそ、一度目の個別指導で大きな指摘を残さず、再指導を回避できるかどうかが極めて重要になります。
今回のご相談
以前から面識のあった、新規開業まもない内科クリニックの院長先生(40代)から、個別指導の通知が届いたとご相談をいただきました。「ついに来たか」という思いと、再指導や、最悪の場合は保険医療機関の取消につながるのではという不安を抱えてのスタートでした。
ご支援した内容
ご相談から個別指導当日まで、次のような準備を一緒に進めました。
- 個別指導のレクチャー:個別指導の流れや当日の進み方、心構えを丁寧にご説明しました。
- 診療録の網羅的チェック:これまでの診療録を幅広く確認し、記載の癖や改善すべきポイントを洗い出し。対象症例についても、当日きちんと説明できるよう内容を整理しました。
- チェックされるカルテ時期・算定項目の推定:事前に示される症例リストなどから、重点的に確認されそうなカルテの時期や、注目されやすい算定項目を推定し、それぞれの対策をアドバイスしました。
- 掲示物の確認:施設基準に応じて必要な院内掲示が整っているかを確認しました。
- 保険診療の疑問解消:日々の診療で生じていた保険診療上の疑問点を、一つずつ解消しました。
診療録については、算定する点数の要件に応じて「何を・どう記録すべきか」を具体的にお伝えしました(例:医学管理料は患者ごとに具体的な指導内容を記載、外来管理加算は身体所見を記載、実施した検査結果の記録、病名を正確に付ける 等)。あくまで適切な記載の考え方の共有と、今後に向けた改善のご提案です。診療録のチェックは遠隔で行い、数回のWEB会議を通して伴走しました。診療の負担になると本末転倒ですので、診療の負担にならないようにしています。
結果
伴走して準備を進めた結果、当日はほとんど不備の指摘を受けることなく、再指導を回避できました。指導内容を患者さんごとに具体的に記載していた点は、指導官から高い評価をいただいています。
自主返還は外来管理加算1回分のみにとどまりました。これも身体所見の記載漏れという明確な理由によるもので、今後の診療で意識すべき点がはっきりした形です。
指導後の変化
ご利用後、先生からは保険診療への理解と自信が大きく高まったとの声をいただいています。指導をきっかけに、実施した検査結果の記録や、患者ごとの記載の徹底など、日々の診療録の運用改善も続いているとのことです。
お客様の声
「厚生労働省にお勤め経験があり、医師でもあることから、どちらの側面もよく理解されており、信頼感があり、サポートをお願いしました。伴走して頂き準備を進めた結果、当日はほとんど不備がなく、指導官からも高く評価され、いい手応えを感じてることができました。身体所見の記載など、今後の診療でも意識して続けていきたいと思います。」 (内科クリニック 院長)
私たちの強み
個別指導で問われる論点には、本来いくつもの立場からの視点が必要です。代表は、そのすべてを一人で併せ持っています。
| 視点 | 立場・裏付け | 個別指導でどう効くか |
|---|---|---|
| ルールを作る側 | 厚生労働省での実務経験 | 算定要件や通知の「意図」から読み解ける |
| ルールを運用する側 | 地方厚生局職員との人脈 | 現場でどこが重視されるかを踏まえて準備できる |
| 改定を議論する側 | 学会の診療報酬改定委員 | 最新の算定ルールと、その背景に精通している |
| 保険診療を行う側 | 現役の臨床医 | 実際の診療・記載の現実に即して助言できる |
加えて、保険医協会での情報収集や施設基準研究所との連携により、現場の最新動向や施設基準の論点までカバーしています。「作る・運用する・議論する・実践する」――そのすべての視点を併せ持つことが、私たちの最大の強みです。
個別指導の通知が届いた先生、あるいは備えておきたい先生は、ドックトック保険診療顧問までお気軽にご相談ください。電子カルテの条件が合う場合には、遠隔でも支援が可能です。
株式会社Doctockお問い合わせ窓口:doctock.japan@gmail.com
※ 本記事は掲載許諾を得たうえで作成しています。個別指導の結果は事案ごとに異なり、特定の結果を保証するものではありません。